
賀茂鶴の酒
◆吟醸酒のふるさと
賀茂鶴は広島県の中央部、東広島市西条(標高200メートルの賀茂大地)に位置しています。
酒造りに最適な気候のもと良質な酒が造られるこの地は「酒都 西条」とも呼ばれ兵庫の灘、京都の伏見とともに日本三大銘醸地とされています。
◆伝統の味わい “アマ・カラ・ピン・ウマ”
賀茂鶴酒造の蔵には、「賀茂鶴の品質」と題した一枚の額が掲げられています。
「色艶淡麗にして優美な香りあり、風味濃く、 しかも軽快な滑らかさをそなえ、甘辛の中庸を得て、 飲みあきしない、賀茂鶴独特の吟醸酒造りの 秘法を駆使した『アマ』『カラ』『ピン』『ウマ』 四拍子揃った名酒。
蔵の人が命をかけて造った酒」
この言葉こそ、代々の杜氏たちが受け継いできた賀茂鶴の本質です。
各蔵の事務所や休憩所に飾られたこの額は、杜氏たちが酒と真摯に向き合ってきた証でもあります。
歴代の杜氏が醸し続けてきた味を守ることは、ただ同じ味を造り続けることではありません。
賀茂鶴の哲学は、「中庸=バランス」。
料理や会話を主役に、お酒はあくまで脇役として寄り添う存在であること。
その味わいは、飲む人の笑顔のためにあります。
受け継がれてきた酒造りの技を今に伝えさらに磨きあげるとともに、いつの時代も、その味を愛してくださるお客様の心に寄り添った酒を目指しています。
◆きょうかい5号酵母発祥の蔵
酵母の存在が知られるまで、酒の品質は蔵によって大きく異なりました。
明治時代に酵母がアルコールを造っていることが分かり、日本醸造協会が良質な酒を醸す銘醸蔵の酵母を培養し、全国の酒蔵に配布するようになりました。
大正10年(1921)には、賀茂鶴が全国酒類品評会で1位から3位までを独占。
賀茂鶴の酵母は優秀性を認められ、5番目の「協会酵母(きょうかい酵母)」として各地の蔵に配布されました。
賀茂鶴のこだわり
◆全量広島県産米 自社精米
広島県産米と自社精米にこだわるのには理由があります。
酒造りは、原料となる米の選定と精米から始まります。
良質な酒米を使うことができるのは、地元農家の協力があるからこそ。
また精米に関しては、1898年(明治31年) には、日本初の動力精米機を導入。
以来、賀茂鶴では精米へのこだわりを大切にし、より丁寧に米を磨くためすべて自社で精米しています。
◆西条の水
日本酒の約80%は水です。
良質の日本酒造りには、良質な水が欠かせません。
賀茂鶴の酒造りには緑豊かな山々である、賀茂山系からの伏流井水を使っています。
自然の恵みが育み、適度なミネラル分を含んだ上質な「軟水」により、柔らかい口当たりのやさしい酒が生まれます。
◆広島の吟醸造り
軟水は酒造りにあまり適さないとされていましたが、広島杜氏の祖・三浦仙三郎氏が明治時代後期に軟水で良質な酒を造る醸造法を開発。
その愛弟子が賀茂鶴の杜氏となり、賀茂鶴に「軟水醸造法」を伝えました。
糖化力の強い麹を造り、低温で「もろみ」を管理するという広島で誕生したこの醸造法は、現在の「吟醸造り」のルーツとなりました。
酒造りの情熱と匠の技は今も3人の杜氏へと受け継がれています。






