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華やかなスミレの香り、エレガントで魅力的な赤ワイン
【ワイナリーコメント】
A2区画は、ディジョンクローンと早熟の台木リパリアグロワールの組み合わせにより、ドメーヌユイのA圃場の中でも最も早く熟す区画です。
濃くてリッチな味わいのブドウが取れる一方で、病気のリスクも大きいのが悩みどころ。
2023ヴィンテージでは、鳥や蜂につつかれた部分から酢酸菌が大発生して、一房の半分以上を捨てるほど大きな被害がありました。
その結果、収量に対してワインの量は少なくなってしまいましたが、丁寧な選果の甲斐もあり、最後までオフフレーバーを出さずにワインを守り切ることができました。
ボランティアの皆様のご尽力のおかげだと思っております。
この年は特に暑かったヴィンテージで、アントシアニンの生成がうまくいかず、酢酸もひどかったのですがブドウの酸落ちも早く、pHが少し高めになりました。
酸が少なかった分、樽内での熟成が進むスピードも早く、ワインの輪郭は柔らかく、色合いもレンガ色を帯びています。
今の状態で酸化熟成傾向があり、これ以上の熟成を狙うよりは今開けて飲んで美味しい一本かなという印象です。
味わいについては全房率50%で醸しているため、梗のスパイシーさが感じられます。
また、発酵初期は野生酵母でゆっくり発酵をスタートし、中盤からは乾燥酵母を少しだけ追加で使っており、華やかなスミレの香りが漂う、エレガントで魅力的な赤ワインに仕上がっています。
合わせるお料理はローストビーフや豚、鴨などのあまり重すぎない肉料理が良さそうです。
そして、うれしいお知らせです。
余市とジュヴレ・シャンベルタン村との包括提携調印式で、ドメーヌタカヒコのナナツモリとドメーヌユイのA2が余市代表で使われることになりました。
ピノノワールの聖地でドメーヌユイのA2がどんな評価を受けるのか、楽しみでもあり、少し緊張もしています。
栽培 : 有機栽培
発酵 : 野生酵母 + 乾燥酵母
- タイプ
- 赤
- 品種
- ピノノワール
- 収穫地
- 余市町登町812 ドメーヌユイA圃場 第2区画
- アルコール分
- 12%
- 保管温度
- 14℃以下