特別なひとときに楽しみたい豊香

【J.S.A.認定ソムリエ　岩井穂純氏　テイスティングコメント】
酒器から溢れる香りは、鼻先をくすぐりながら飲み手を包み込んでくれるかのように広がる。
貴婦人とも称される洋梨ル・レクチェのように品格と官能が入り混じったねっとり感、 そして清涼感をともなった蜂蜜のニュアンスをまとい、 幾重にも重なった奥行きがある香り。
口に含むと驚かされるのは芯の太いミネラル感。 岡谷の水が描き出す美しい力強さ。 それを包み込むように洋梨と蜜りんご、奥からじわじわとあらわれてくる南国のフルーツ。
中盤からはキレのある酸が顔をあらわし、酒質を引き締めてくれる。
さらに波のごとく旨味が押し寄せ、長い余韻へと続いていく。
長野県産の親子関係にある酒米、 山田錦、高嶺錦、金紋錦、 三種ブレンドの妙、 甘味、酸味、旨味が一体となり、 キレととろみ感が同居、折り重なる味わい。
研ぎ澄まされたひとしずく、 凛とした官能がここにある。

合わせて美味しい食事 酸のキレと旨味は、揚げ物との相性が抜群です。
旬の野菜やきのこ、魚介類の天ぷらにかるく柑橘をしぼり美味しい塩でいただきましょう。
サクサクとした天ぷらの食感とお酒の食感が合わさり、口の中で弾けます。
松茸の天ぷらとこの酒は最高の組み合わせの一つです。
もちろん、カキフライ、アジフライ、とんかつなどの揚げ物にも最適です。